山 行 報 告
2009/8/20〜22  南ア・北岳バットレス メンバ:小俣、小川  記録:小川


北岳より富士遠望



【スケジュール】

8月20日(木)
 甲府=広河原〜白根御池

8月21日(金)
 白根御池〜大樺沢〜bガリー大滝〜四尾根主稜〜北岳山頂〜草すべり〜白根御
 池

8月23日(土)
 白根御池〜広河原=甲府



【記 録】

8月20日(木)(晴れのち曇り)

 電車から出るとむせ返るような熱気に包まれる。バスは思った程客は多くなかった。白根御池も人が少なく、5張り程しかテントはなかった。

8月21日(金)(曇りのち雨)

 鳳凰三山の方は見えるものの、北岳の山頂付近はガスっている。D沢をつめ、下部岩壁帯をトラバースしてバットレス沢をつめてbガリーの大滝の取り付きへ向かう。トラバースはガレていて悪かった上、雪渓がかなり残っていた。バットレス沢に入るとしっかりした踏み跡があった。

 《bガリー大滝》
  *1P目(小俣)30m V クラック

  *2P目(小川)40m V カンテ〜凹状部
   浮石が所々にあったので気をつけながら登る。Cガリーをトラバースして、四尾
  根の取り付きへ。bガリー大滝からCガリーまで行くのに、踏み跡が至る所につ
  いていて迷いそうになる。

   取付につくと、ガスが晴れて鳳凰三山・富士山がみえた。平日という事もあり、
  先行に1〜2パーティが居るのみで後続は誰も居なかった。

 《四尾根主稜》
  *1P目(小俣) 40m X− つるりとしたクラックからスラブへ
   出だしクラックが悪い。足ジャムがだんだんずれていくので怖かった。

  *2P目(小川) 40m V:草付混じりのフェース

  *3P目(小俣) 40m V:緩傾斜の白いクラックを登り、リッジに出る。

  *4P目(小川) 20m V:フェースから第一コルを経て第二コルへ

  *5P目(小俣) 30m X 三角形の垂壁〜リッジ
   三角形の垂壁がつるつるで悪い。小俣は前回の雪辱を果たしてフリーで登りき
   る。小川は奮闘したものの結局A0する…。このピッチから小雨が降り出す。

  *マッチ箱からコル(10m懸垂下降)

  *6P〜7P目(小俣) 50m W・V+ 
   トポには1Pで行くことが出来るとあるので繋げて行く。しかし、ビレイ点まで5mで
   ロープが足りなくなってしまう。コンテの状態で小川が少し登り、ビレイ点へ。

  *8P目(小俣)30m V+ バルジから易しいスラブ
   ビビってしまい、小俣にリードを任せてしまう。情けない。落ち着いて行けば行け
   たピッチだった。もっとメンタルを鍛えなくてはいけない。

   大きなテラスに出て登攀終了。

  登攀具を片付け、靴を履き替えて北岳の山頂を目指す。可愛い高山植物達がた
 くさん生えている。黄色の花と紫の花が多い。(イワベンケイとチシマギキョウ(それ
 ともリンドウ?)かな…?)

 もっと植物の名前覚えていれば、登攀終わってからも楽しかったかな…と思う。山
頂は風が強くガスっていてなにも見えず…。写真を撮って下山。肩ノ小屋を通り草すべりを下る。草すべりもお花で一杯だった。

 帰ってくるとテントが朝の2倍の数くらい張ってあった。夜になると雨脚が強まる。


8月23日(土)(雨のち曇り)

 前日からの雨がずっと続いている。小雨になったころを見計らって撤収していると、向かいのテントに知り合いの高校の先生がいてビックリする。今日は四尾根に行くつもりだったが天気が悪いので停滞するらしい。

 大樺沢に出ると沢山の登山客が列をなしている。列が途切れる合間を縫って下山。大樺沢周辺もお花が一杯だった。自分の覚えていてわかる限りだと、グンナイフウロ・サワギク・オトギリソウ・センジュガンピ・ハハコグサの仲間があった気がする。